2014年に行われたBiotope Aquarium Contestより、西アフリカ水槽

Biotope Aquarium Design Contest 2014 - the 2nd place, Africa

現地再現のレイアウトコンテスト『Biotope Aquarium Contest』

日本ではADA主査の世界水草レイアウトコンテストが人気ですが、海外では熱帯魚の生息地の水中をできるだけ忠実に再現したレイアウトのコンテスト『Biotope Aquarium Contest』が2011年より毎年開催されています。 あまり規模の大きいコンテストではないようですが、現地を再現したレイアウトは素晴らしく、どれも目を見張るものがあります。

この動画は西アフリカの熱帯雨林の河川を再現したアクアリウムを紹介するもので、2014年のファイナリストです。 ロシアのサンクトペテルブルクで開催されたZooSphereに展示された水槽のようで、ロシア人のSvetlana Kirillova氏の作品です。 大きめの流木がダイナミックに配置されたレイアウトで落ち着いた色の細かい砂の低床には落ち葉が散乱し、流木や落ち葉には砂が被っていてとても現地らしい自然なレイアウトになっています。 やや濁りがのこっていますが、落ち着いた環境の中、ペルヴィカクロミス・プルケール Pelvicachromis pulcher の小さな群れが寄り添いながら泳ぎ、アフリカの卵生メダカであるアフィオセミオン・バイビテイタム Chromaphyosemion bitaeniatum が見事なフィンスプレッティングを行い、水面近くにはバタフライ・フィッシュ(パントドン)Pantodon buchholzi が怪しく揺らめきます。 さらに、枝の間をエレファントノーズ・フィッシュ Gnathonemus petersii が忙しく泳ぎまわり、水底にはコンゴ・ツメガエル Hymenochirus boettgeri がコソコソと蠢きます。

水草も西アフリカのもので構成されています。 アヌビアス・アゼフリー Anubias barteri ver. angustifolia 、ボルビティス・ヒューディロティ Bolbitis heudelotii 、タイガー・ロータス Nymphaea lotus が使われていて、現地らしさが素晴らしく表現されています。 ただ、ウォーター・スプライト Ceratopteris thalictroides が使われていますが、これはもしかしたら熱帯アジア原産の水草かも知れません(アフリカにも生えているのかも知れませんが、少なくとも西アフリカ原産では無さそうです)。

アフリカの河川の熱帯魚というとついついコンゴ・テトラ Phenacogrammus interruptus を思い浮かべてしまいますが、この水槽にはその手のアフリカン・カラシンの姿はありません。 しかし、メダカの仲間にシクリッド、古代魚にカエルという数は少ないけれども、極めて個性的な魚が静かに泳ぐ水槽はとても素晴らしく、ついつい憧れてしまいます。

日本ではあまり流行っていないビオトープ・アクアリウム(アトラス・レイアウト)ですが、とても素晴らしいアクアリウムのジャンルです。 現地の映像や海外の書籍など、情報元が手に入りやすい今の時代だからこそ出来るレイアウトなのかも知れませんね。

アクリム:松端秀明

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